カサンドラ症候群とは
カサンドラ症候群とは、
一般的には、アスペルガー障がいのパートナーを持った配偶者は、情緒的なコミュニケーションがうまくいかず、夫婦生活を続けることや自分の自信をなくし、そのことを周囲の人達に相談しても、全く信じてもらえず、
そのことによって、配偶者が抑うつ状態などの心身の不調をきたす状態を言います。
なぜカサンドラか
カサンドラは、ギリシャ神話に登場するトロイの王女の名前です。
アポロンの神は、王女カサンドラの予言を誰も信じないように呪いをかけてしまいました。
トロイが破滅につながる出来事を予言して伝えようとしますが、だれも信じず、トロイが滅んでします。
そのカサンドラの悲劇から、
パートナーが真実を知りながら、周囲の人が全くパートナーの言うことを信じないという状態からカサンドラ症候群と名づけられたようです。
なぜ、パートナーなのか、
ひとつには関係性が近い、遠いなどの、関係性によって、アスペルガー障がいの特性が見えないことが原因だと思います。
周囲の人間には、さしさわりない関係なので、アスペルガー障がいのパートナーが、いつもパートナーの悪口を言っているとしか思えない。
アスペルガ―障がいの診断を受けていない場合の方が当然ながら多いようです。
職場ではカサンドラはないのか、
しかし、パートナーだけではなく、
職場にあっても、関係が近かったりすると、そういうことが起こると思います。
受動型のアスペルガー障がいの人は、虐待の対象になりやすいと思いますが、
その逆の型では、アスペルガー障がいの人が相手を虐待してしまう場合もあるのではないかしら。
(障がいだけではなく、個々の人格も関係するので、それを明らかにするのも困難です。)
アスペルガー障がいの人は、人間関係が不得意と本やインターネットによく書かれていますが、
逆に、積極型等の人は不得意感を持っているとは思えません。
闘うか、逃げるか、フリーズするか 3つの反応があると前回書きましたが、
追い詰められたとき、フリーズせず、相手を口撃するタイプも存在すると思います。
というか、自分がそういうタイプの人に苦しめられてきたから、そう思うのです。
そういうことを職場で訴えても、
逆にお前が差別者だ・・・みたいな話になって自分が孤立する羽目に陥ります。
積極型?の特性
「あの人は性格が悪いから、周りの人間がいなくなる」と、陰で言う人たちが多いのですが、
そういう人格の問題ではなくて、障がいだと思います。
人間関係において、優位な立場にいて、
しらずしらずのうちに相手を傷つけるタイプが存在すると思っています。
本人は傷つけているつもりもなく、悪気からやっているわけでありません。
だから、逆に問題が明らかにならず、解決方法が難しいと言えます。
謝らない
人間関係の修復において、私たちは、「あの時は、悪かった。」などと謝罪して、仲直りをしたりしますが、
絶対に謝らない人がいます。謝らないから、人が逃げていきます。
逆に私は、「お前は『すみません病』だ。」とい言われ、批判されました。
一度謝ると、人間関係で謝った人の言うことを聞かないといけなくなるからか、
あるいは、TVの謝罪会見のように「謝り方に心がこもっていない。」とか、さらに追い打ちをかけて攻められるからなのか、
原因はわかりません。
謝れば、なんとかなるのに・・・と傍で見ていて思いますが、そうなりません。
自分の立場を踏まえない発言
どの口が言うの?という類の発言です。
例えば、被害者が言うような言葉を、加害者が言えば、
被害者は当然怒ります。
なんのための論争
集団で新たなルールや考え方を決めるために議論をします。
決めたルールなのに、なんで一人だけル自分ル―ルで守らない。
話し合った意味がなくなります。
しまいに、その人の口撃が怖くてだれも、その人に意見しなくなり、議論の意味が無くなります。
闘うか、逃げるか、フリーズするか に加えて
周囲の人たちは、
「あきらめて心理的な病気になる」の反応もあると思います。
解決方法
どう解決するか、
いろいろな本を読むけれど、書いてありません。
本には、障がい者擁護の立場でほとんど書かれているので、カサンドラな人の解決方法は見当たりません。
自分は、そのことを15年以上考えていますが、どうすれば良かったか、いまだに答えが出ていません。
今のところの仮説です。
私は、傷ついた気持ちを、可能な限り「理性的に」傷つけた本人に伝えることだと自分は思います。
どこが傷つけたかわかってないからです。
その伝える作業は、感情的になりがちですが、
こちらが感情的になると、もっと激しく反論され、良い結果にはなりません。
なんで伝わらないだろうと、恨みをためても、自分だけが傷ついて、大損です。
ただ言っても通じないと、あきらめるのは精神衛生上よくない。
また、他の人が伝えたら、
伝わるということもあると思います。
もう一つは、同じく傷ついた人と共通理解することが重要だと思います。
気持ちをわかってくれる人が一人でもいると、救われます。
関係性によっては、口撃されず、むしろ評価される人間も居るので
だれにもわかってもらえず、孤立してしまうので、
だれに話すかは人を見ないといけません。
ABBA 『カサンドラ』
カサンドラに謝る歌です。
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