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【11月の誕生石 シトリン】神話と伝説|抱擁と金運の石

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シトリンのプロフィール

シトリンの語源

シトリンという名は、柑橘類を意味する〝citrus〟に由来します。あるいは、インド原産の柑橘類シトロンの色味が似ているからとも言われます。

また、あるいは、フランス語でレモンを表すシトロン(Citron)とも。

シトリンは、石英のグループ

シトリンは、和名「黄水晶」といわれる通り、透明なものが、石英(SiO₂)グループの中で、六方晶系の結晶をもっており、透明なものが水晶と呼ばれます。⇒ 水晶

  • 白水晶(ロッククリスタル)・・・無色透明なもの。狭い意味で、これが水晶。
  • 紫水晶(アメシスト)・・・鉄分が含まれる。
  • 黄水晶(シトリン)・・・鉄分が含まれる。
  • 煙水晶(スモーキー・クォーツ)・・・アルミニウムが含まれる。
  • 茶水晶(ケアンゴーム)・・・煙水晶がさらに黒みを感じる石。
  • 黒水晶(モリオン)・・・微量のアルミニウムイオンが放射線を受けることで発色。

シトリンは、トパーズと間違われた時代があった

トパーズと同じくオレンジがかった黄色が特徴の石ですが、ヴィクトリア時代(1837年~1901年)のイギリスでは、トパーズと間違って流通していた過去があります。

そのトパーズも、古代の人はペリドットのことをトパーズと思っていたので、見かけが非常に似ている石は混同されやすいのです。

天然のシトリンはたいへん珍しい

シトリン原石

天然のシトリンは希少で、流通しているシトリンは、紫色のアメシストを加熱処理したものがほとんどです。

アメシストを加熱処理したシトリン

1883年に全くの偶然からアメシストを加熱すると、鮮やかな黄色に変化することがわかりました。450度くらいで変化し、一度変色した色は元に戻ることはないです。

加熱処理して変色させた石は、「バーントアメシスト」と呼ばれています。

ちなみにザンビア産のアメシストは、加熱しても色は変化しません。



シトリンの意味 【石言葉】

シトリンの石言葉は

①幸福  ②金運  ③商売繁盛  ④友情

などです。

①幸福

太陽の光を閉じ込めたような黄金色の輝きを放つシトリンは、「幸運と幸福の石」と呼ばれます。心を明るく照らし、前向きな気持ちを引き出すことで、日常に喜びと穏やかな幸福をもたらすといわれています。

②金運

シトリンは、古くから「富と繁栄を呼ぶ石」として商人たちに愛されてきました。その黄金色は豊かさの象徴であり、努力を実りある成果へ導くと信じられています。金運上昇や財運の安定をもたらす守護石です。

③商売繁盛

商業の守護石とされ、成功や発展を呼び込む力を持つと伝えられています。持ち主の判断力と積極性を高め、取引や交渉を円滑にし、事業を繁盛へと導くのです。商売繁盛の象徴として人気の高い石です。

④友情

明るく温かな色調は、人との関係を和ませる力を持つといわれます。シトリンは、心を開き、素直な気持ちで他者と向き合う助けとなる友情の石です。信頼と絆を深め、長く続く友情を育む力を授けるとされています。

シトリンの神話と伝説

黄色あるいは黄金色をしたこの石は、太陽や黄金をイメージするものでした。しかし、古代においては、トパーズ、ペリドット等と区別がついていません。

シトリン自体が、近代的な呼称ですので、古代エジプトやギリシャ・ローマ時代に、太陽の象徴として護符で使用したとする考古学上の証拠がないのが現状です。

以下は現代のシトリンのパワーを示すお話です。

抱擁の水晶

シトリンは、太陽の光が世界を明るく照らすように、心の中の暗い影の部分に光をもたらしてくれる石だと信じられてきました。

しばしば「抱擁の水晶」ともよばれている黄水晶は、自信のなさ、希望や想像力の欠如、エネルギーの欠乏を防ぐ事が出来ると考えられている。また自殺の傾向などの精神的な苦しみを破ってくれると言われている。

『ビジュアル版 世界お守り大全』デズモンド・モリス著  鏡リュウジ監訳 東洋書林発行 

商人の石

ヨーロッパや近代の商人文化で、シトリンは富や繁栄を呼ぶ石として扱われています。

もうひとつの能力としては、黄水晶は商人の石とも呼ばれている。まじないをかけて収入を増やすためには、金庫や現金入れの引き出しや小口金庫に水晶の塊やかけらを入れておくと良いと信じている人々がいる。つまり水晶は、富を得て保っておくための助けになると考えられているわけである。

『ビジュアル版 世界お守り大全』デズモンド・モリス著  鏡リュウジ監訳 東洋書林発行


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