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【4月の誕生石 ダイヤモンド】 その意味と伝説

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 ダイヤモンドと言えば、最高の宝石として、永遠の輝き、鉱物の中で最も硬さを誇るものをイメージされ、多くの国々で4月の誕生石にされました。 

その硬さと美しい輝きから、ダイヤモンドは、「永遠の固い絆」の象徴として婚約指輪の人気ナンバー1の宝石です。 

この記事では、ダイヤモンドについての意味と伝説を探っていきます。 

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ダイヤモンドのプロフィール

ダイヤモンドは、抜折羅─金剛石

 世界で一番最初にダイヤモンドを発見したのは、インド人です。 

そもそも、1726年にブラジルでダイヤモンドが発見されるまでは、インドしか産地がありませんでした。 

インドの古代語であるサンスクリット語(梵語)では、ダイヤモンドの事を抜折羅ばさら」(vajra)と呼んでいました。 

これが中国語に訳されると金剛石こんごうせきとなり、そのまま日本に伝わりました。 

日本のお寺で、金剛力士像がよく見られますが、金剛力士は、仏教における天界の神であり、別名「伐折羅大将」と呼ばれ、仏敵を退散させるために持っている金剛杵(こんごうしょ)はダイヤモンド製の武器とされています。 

金剛杵こんごうしょは、あらゆるものを打ち砕く力をもっており、つまり、どんな煩悩でも打ち砕いて菩提心ぼだいしん(悟りを求める心)を表す仏の教えを表しています。 

 

ダイヤモンドの語源 アダマス

 ダイヤモンドの語源と云われているのは、ギリシャ語の「アダマス」です。 

アダマスは、「侵されざるもの」「比べるものもないくらい硬い」という意味ですが、実際のダイヤモンドのことではないと専門家には思われています。 

例えば、1世紀ローマの学者プリウスが著書『博物誌』に、「アダマス」のことを書いていますが、産地をエチオピア、マケドニア、キプロス島など多く上げていることがその理由です。 

古代から18世紀まで、インドが唯一の産出国だったわけで、プリウスが書いたのは、ダイヤモンドとは違う別の硬い鉱物だったのではないかとされています。 

ダイヤモンドの意味 【石言葉】

 ①永遠の絆  ②清浄無垢

 すべての鉱物の中で、最も硬い─最強ということから由来して、永遠の絆を守り、悪霊を払い、敵に打ち勝つ力を与えてくれる性格をもつ宝石です。 

①永遠の絆

ダイヤモンドは、地球上で最も硬い宝石であり、いかなるものにも砕かれない強さを持ちます。その性質から、不滅の愛や絆を表し、永遠の結びつきの象徴として尊ばれています。

②清浄無垢

透明に輝くダイヤモンドは、濁りなき純粋さを表すとされます。つまり、その光は心の清らかさや誠実を映し出し、邪念を退ける守護の石ともされ、清浄無垢の象徴とされてきました。

ダイヤモンドの誕生神話

17世紀までは、インドが優位角ダイヤモンド産出国でした。
そのインドの宝石の伝説は、叙事詩『マハーバーラタ』に書かれています。この『マハーバーラタ』ですが、紀元前数世紀にわたり口述されたものが、紀元4世紀の中ごろにまとめられたと言われています。

乳海攪拌から生まれた古代インドのダイヤモンド

『マハーバーラタ』に書かれた乳海攪拌にゅうかいかくはんの神話です。

アンコールワット 乳海攪拌のレリーフ

力を失った神々が、神々の頂点に立つヴィシュヌ大神に、救いを求めました。
ヴィシュヌ大神は、答えました。不老不死の霊薬「アムリタ」を飲めばよいと。

神々は、霊薬「アムリタ」を作るために、皆で曼荼羅山を攪拌棒にして大海をかき混ぜるということになりました。


まずは、世界中のあらゆる植物と種子が大海に投げ込まれました。

アスラ(阿修羅)の協力を得て曼荼羅山を引き抜き、竜王ヴァースキを巻き付けました。

神々は、綱引きのように、その両方から竜神を引っ張って回転させ、海をかき回すことにしました。

そして、ヴィシュヌ大神は、巨大な亀に変身し、甲羅でその山を支えました。

するとかき混ぜた大海は、さまざな物質が混ぜ合わさって乳白色になりました。

そこからは、次々と、たくさんの宝物が現われたのです。願いが叶う聖なる牛、酒の女神、天界の樹木、宝石・・・などです。


この時誕生した宝石のなかに、永遠不滅とされる抜折羅ばさら石がありました。
この抜折羅ばさら石こそがダイヤモンドだったのです。

さて、問題の霊薬「アムリタ」ですが、最後に天界の医神ダヌヴァンタリが、アムリタの入った壺を持って現れました。

王子アルジュナを勝利に導いたダイヤモンドの守護石

『マハーバーラタ』には、神の子である正義の五王子と嫉妬深い王子が登場し、王位をかけた従兄弟同士の大戦争が展開する物語です。

アルジュナは、五王子の三番目の息子で、弓の名手でした。実は、パ─ンドゥ王は、呪いのため子を成すことができず、王妃クンティ―の持つ特別な力で、インドラの神からアルジュナを授かったのでした。

同族同士が争うことの深い葛藤に苦しみ、戦意を喪失した王子アルジュナは、戦車の御者(馬をあやつる人)に変身してるクリシュナ(ヴィシュヌ神の化身)に、自分の思いを伝えると、御者はヴィシュヌ神のご加護によって現世の義務を果たすことを説き、ヴィシュヌ神こそ絶対・不滅・全能であることを悟らせます。

この王子アルジュナとクリシュナの問答は、バガヴァッド・ギーターと言われます。(⇒ wikiバガヴァッド・ギーター )

悟りを得た王子アルジュナは、果敢に戦い、ついには勝利するのでした。

この英雄を勝利に導いたお守りにしていたのが、無色透明の石のかたまりでした。それは、「抜折羅」つまり、世界で最も堅固なダイヤモンドだったのです。

アレクサンドロス大王とダイヤモンドの谷の伝説

アレクサンドロス大王とは、アレクサンドロス3世であり、アレキサンダー大王とも言います。

20歳でマケドニア王国の王位につき、32才で亡くなるまで、中央アジア、インド北西部にまたがる誇大な世界帝国を造った紀元前4世紀の王です。

伝説によれば、アレクサンドロス大王は、ある日、インド方面に遠征中、たくさんのダイヤモンドがある深い谷を部下の一人が発見しました。

その谷の入り口には、数匹の巨大な大蛇がダイヤモンドを見張っていました。

さらに恐ろしいのは、大蛇の視線には魔力があり、その視線で射られただけで人間は死んでしまうのです。

しかし、アレクサンドロス大王はそんなことではひるみません。大王は兵士たちに、たくさんの鏡を準備させると楯のように体の前に鏡を立ててダイヤモンドの谷に向かって前進させました。

すると、大蛇たちは、鏡をのぞきこみ、相手を殺してしまう視線は自分の方に向いて牙をむいたのです。

そうして、大蛇たちは皆死んでしまいました。

これで全て解決というわけにはいきません。切り立った深い崖の谷間から、ダイヤモンドを採ってくるのは人間の力ではどう考えても難しいのです。

そこで、大王は思いつきました。今度は皮をはいだ羊の死骸を谷底へほうへ放り投げさせました。

羊の肉はベトベトしていたので、ダイヤモンドがくっつき、その羊の死骸に空を舞っていたハゲタカたちが、谷を急降下すると羊の死骸をつかんで地上の方に昇って、舞い上がったのです。

兵士たちは、ハゲタカの後を追いました。羊の死骸からこぼれ落ちるダイヤモンドを広い、ハゲタカの巣までたどりつきました、

兵士たちは、羊の死骸を奪い取り、その肉にくっついたダイヤモンドをかき集めたんだそうです。

参考文献

  • 『宝石ことば』    山中茉莉 著 八坂書房
  • 『パワーストーン 宝石の伝説と魔法の力』 草野 巧 著 新紀元文庫

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