【10月の誕生石 オパール】 その意味と伝説
トルマリンと同じく、10月の誕生石であるオパール(opal)についてまとめてみました。
オパールの名前の由来は?
オパールは大変歴史が古い宝石です。
「貴石」の代名詞であったラテン語のopalus(オパルス)に由来します。
また、サンスクリット語で「宝石」を意味する『Upala』や、ギリシャ語で目を意味する『Opthlmus』から由来するとも言われています。
オパールの意味 【 石言葉 】
諸説ありますが、古代ローマ人には「愛と希望」を象徴するものと信じられてきました。
現代の石言葉は、
希望
忍耐
幸運
これも諸説あるので、主なものだけ書きました。
オパールの特徴
オパールは、乳白色のホワイトパールがもっとも産出されるので、乳白色のイメージが強いですが、赤や黄色あるいは緑色やブルー、黒色や灰色を地色のブラックオパールなど様々な色があります。
そして、他の宝石にはない遊色効果(ゆうしょくこうか)という不思議な色の輝きを発するものがあります。
遊色効果(プレイオフカラー)
オパールには、万華鏡のようにきらびやかな文様を見せてくれる、プレシャスオパール(遊色効果を持つもの)と遊色効果を持たないコモンオパールに大別されます。
- プレシャスオパール
- コモンオパール
オパールの産地
1887年にオーストラリアで発見されるまではスロバキアが主な産地でしたが、現在はオーストラリアやメキシコが主な産地です。
2011年頃からはエチオピア産のオパールも見られるようになりました。
メキシコ産オパールの指輪
命よりも大切にされたオパール 古代ローマの伝説
古代ローマ時代の本、プリニウス『博物誌」にオパールの伝説が書かれています。
登場人物は、クレオパトラとの熱愛で有名なアントニウスと元老院議官のノニウスです。
ローマの元老院議官のノニウスは、ハシバミの実(ヘーゼルナッツとも呼ばれどんぐり型の実)ほどの大きさのオパールを所有していました。
この大きなオパールは当時のお金にして200万セステルティウスと評価されていました。
値段がピンときませんが、無茶苦茶高かったと思われます。
アントニウスは、ノニウスにオパールを譲ってほしいとお願いするのでした。
クレオパトラに贈るためにどうしても必要だったらしいのです。
しかし、ノニウスは相手が誰であろうが、譲る気は全くありませんでした。そのことで、ノニウスは、アントニウスに追放されます。
しかし、そういう仕打ちを受けても、ノニウスは全財産のほとんどをほっておいても、そのオパールの指輪だけは離さず、ローマを去ったというのです。
プリニウスは、「オパールを持って逃げたノニウスも怖れを知らぬ頑固ものである。動物だって自分に危険が襲ってきたら、体の一部を引き裂いてでも、そこに残して逃げるというではないか、自分たちはそう信じてきた。」と驚愕しています。
プリニウスは著書の中で、「このオパールは最も貴重な宝石の素晴らしい性質を全て併せ持っていて、それは他の宝石よりも優れている。」
「カーバンクルよりやわらかい焔(ほのお)とアメシストの紫色の輝き、エメラルドの海のような緑色が絶妙に調和していて、その新鮮な色はアルメニウムとして知られる絵具に似ている」と言うように、絶賛しています。
※ カーバンクル(Carbuncle)・・・ 赤い宝石の総称。
ローマ時代においても、オパールの遊色効果(プレイオフカラー)が人々を魅了していたのでした。
【 参考文献 】
- 『指輪が語る宝石歴史図鑑』 諏訪恭一 著 中村淳 写真世界文化社
- 『宝石ことば』 山中茉莉 著 八坂書房
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