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【11月の誕生石 トパーズ】 その意味と伝説

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11月の誕生石 トパーズ。黄昏色(たそがれいろ)の宝石として、よくイメージするのではないでしょうか。 

トパーズの意味や伝説をまとめました。  

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トパーズのプロフィール

トパーズの由来は、【 探し求める 】

 人類最初の百科事典と言われる『博物誌』(プリニウス著 77年頃)にトパーズの由来が書かれています。 

古代ローマ時代ですが、日本でいうと、弥生時代ですね。 

  「トパゾス」という名は、海賊のトログディテ(穴住族)語の「トパズン」(探し求める)からきていると記されています。

その理由は、飢餓と荒天に疲れ果てた海賊がアラビアにあるキュティス島にたどりついて上陸した際、そこで食料にする植物を掘っていてこの石を発見。

これを一番最初に記述したのはアルケラオスという人物ですが、一方(プリニウスと同時代の)ユバのいうことには、このトパゾスというのは本土から三五マイル離れた紅海にある島で、霧に包まれていたため、水夫たちは探して行かねばならなかった。

それゆえトパジオス島と呼んだというのです。

山中茉莉著 『宝石ことば』 八坂書房

 船乗りたちが、霧に包まれて探すのに困難な島を、「探し求めていく」ということからのトパゾスの名前だったのです。 

トパーズが、ペリドットやクリソライト等と混同されてきた歴史

 トパゾスの名前の島は、現在のセントジョンズ島です。この島で、緑色の宝石が発見され、古代からその宝石はずっと「トパージオス」、「トパーズ」という名前で産出されていました。 

しかし、皆が長らくトパーズだと思われていたこの宝石は、鉱物学が発達してきた現代になって、実は「ペリドット」という別の宝石だということがわかりました。 

また、淡緑色〜黄緑色の金緑石であるクリソライトも、トパーズとして混同されていました。 

さらには、黄水晶(シトリン)とも混同され、イギリスのヴィクトリア朝(1837年~1901年)に、トパーズという黄色の透明石が大流行しましたが、実際はトパーズではなく、黄水晶(シトリン)だったと言われています。 

トパーズのもう一つの由来は、【火】

 もうひとつの説として、古代インドの「火」を意味するサンスクリット語の「トパス」が由来とも言われます。 

インドではトパーズは「火の石」として尊重されていました。 

同様にエジプトでは、トパーズは「太陽の宝石」と呼ばれていました。太陽神ラーの光でその色になり、災害から身を守る力があると信じられていました。 

トパーズの色

黄色、黄金色のイメージが強いトパーズですが、青、緑、黄、橙、赤、ピンク、紫の色があります。 

無色のトパーズは大きな結晶が採掘されるため、処理して青色にされることがよくあります。

 ブルートパーズのペンダント 

天然のブルートパーズは、淡い上品なブルーが特長あり、ごく僅か自然界には存在しています。しかし、ほとんどは、放射線照射と加熱により発色させているものばかりです。

黄玉記念日 

結婚16周年記念石は、トパーズです。15周年の水晶と17周年の紫水晶にはさまれて、黄水晶と間違えてしまいそうですが、正式な結婚16周年の記念石は、トパーズです。

トパーズの意味

 トパーズの宝石言葉は、

希望  友愛  幸福

です。 

① 希望

「探し求めていく」というトパーズの由来の発展上に希望の言葉があります。 澄んだ輝きを放つトパーズは、未来への明るい「希望」を象徴します。幾多の困難や思い悩む世界でも、前向きな気持ちを与え、夢や目標に向かって進む力を支えてくれる石と信じられています。

② 友愛

トパーズは人と人との絆を深める石とされ、「友愛」を象徴します。肌身離さず身につけていると、真実の友あるいは真実の愛する人と一生涯離れないと信じられています。友情や信頼を育み、相手を思いやる心を強めてくれるため、大切な人との関係を円満に保つお守りとして愛されています。

③ 幸福

トパーズは心を穏やかにし、生活に喜びをもたらす宝石とされます。「探し求めていく」先には、「幸福」があるのです。日々の小さな幸せを感じる心を育み、豊かで満ち足りた人生へ導く力を持つといわれています。

トパーズの伝説

古代には、「トパーズ」と呼ばれて宝石は、今日のペリドットでした。つまり、トパーズの伝説は、ペリドットの伝説でもあるのです。⇒ 【8月の誕生石 ペリドット】 その意味と伝説

暗闇に光る 

紀元前1世紀のディオドルス・シクルスが、編纂した本に、トパゾス(トパーズ)は、昼間はその在りかがわからないが、夜になるとトパゾスの石が光るので目印を付けておき、次の日に印をたよってトパゾスの石を掘るのだと書いてあります。

この「夜に光る」から、「悪魔祓いになる」「夜の恐怖心を取り除く」という様々なご利益やジンクスが派生してきました。

中世ヨーロッパではトパーズは魔除け

中世ヨーロッパでは、金の腕輪に取り付ければ、邪眼(⇒Wikipedia邪視)を防ぐ護符になると考えられました。また、ロバの毛で左腕に結んでおれば悪霊の影響から逃れられるとも言われていました。

インドでも邪気を払うとされました。

参考文献

  • 『宝石ことば』    山中茉莉 著 八坂書房
  • 『指輪が語る宝石歴史図鑑』 諏訪恭一 著 中村淳 写真世界文化社
  • 『パワーストーン 宝石の伝説と魔法の力』草野巧 著 株式会社 新紀元社

 

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